業界紙の業

風野春樹さんの読冊日記で知った銀林みのるの新作長篇の話題が興味深い。孫引きになるが引用。

>2001年1月から2002年10月まで、1年10ヵ月にわたり
>『電気新聞』に連載された銀林みのるの小説『クレシェンド』。
『クレシェンド』の内容知ってる人教えてくれ

 という書き込みを2ちゃんSF板のファンタジーノベル大賞スレで見つけ、矢も楯もたまらず国会図書館に行ってみた。銀林みのるは、ファンタジーノベル大賞を受賞した『鉄塔 武蔵野線』以来、まったく音沙汰のない幻の作家。その銀林みのるが新作長篇を書いていたとは!

ということで実際に国会図書館まで行って読んできたそうだ。素晴らしい行動力。『鉄塔 武蔵野線』は映画化もされ話題となった作品だったので、その作者が10年も沈黙を守っていたと聞いて逆に驚いた。書きたいものだけをコツコツと書くタイプなのだろうか。確かに『鉄塔〜』はディープな鉄塔フェチ小説だった。
思い出したのが大学のサークルの先輩の逸話。少し前に『グラインダー武蔵』という釣りアニメがあって、地上波では再放送がなかなかされなかったのだそうだ。その作品がとても好きだった先輩は釣り専門のCSチャンネルでそのアニメが再放送されていることを知ると、釣り自体には特に興味も無いのにそのチャンネルを契約したとか。好きなものに対する嗅覚もさることながら、その行動力は天晴れである。