宮守華は戦時中の不発弾の爆発に巻き込まれ、現代日本から並行世界の1954年にタイムリープする。怪獣12号の眼前で戦うジアの頭上に出現した華は彼女を押し倒してしまう。PKの操作を誤ったジアの右腕が付け根から千切れ飛ぶ。咄嗟に霊能力の障壁を張った華の作った好機を逃さず、八洲岳の指揮で戦闘機がミサイルを撃ち込み危機を逃れる。ジアはすぐに応急処置を受けるが、自分の負傷は構わず同行していた久世匠が負傷したことで華を責める。状況がつかめず混乱する華をかばい、その場は岳が取りなす
華の話す「本来の歴史」は一笑に付されるものの、宮守という名字に関心を抱く岳。八州家に身を寄せることとなった華は、岳の語る怪獣の実在する昭和にカルチャーショックと少しの懐かしさを覚える。さらに、岳が妹として紹介した八州奈々に言葉にできない情動を抱くが、養母の宮守奈々と同じ名前だからだろうと自分を納得させる(この時点では奈々が宮守家の人間とは明かされない)
翌日、匠が八州家を訪れる。ジアの大怪我を案じる華だが匠は心配ないと素っ気なく答える。巧は岳と共に華の抱えていた学生鞄の中の教科書を確認し、華から詳細な聞き取りを行う。岳が語るには、宮守家が最初に襲来した怪獣を一族を挙げて倒し、その後は遠戚関係にある八州家が修祓隊を創設し率いている。最初の怪獣は討伐されたことになっているが、実際には当時最強の霊能者だった宮守綾子が怪獣の体内で時間を止めて凍結している。そしてその名は華の養母、宮守奈々の母親と同じものだった。
自分を放っておいて華を訪ねたと知ったジアはまたも憤慨して不貞腐れるが、帰宅した匠のお土産で機嫌が直る。それは華の入れ知恵で宮内庁御用達の老舗で匠が買った金平糖。匠は医療スタッフに連絡し、ジアの腕が問題なく「再生」していることを確認する。
一方、華は勝手の分からない過去の世界に積極的に順応しようと奮闘する。そして、折に触れ同様に孤立しているように見えたジアに負傷させた自責の念と同情の気持ちを抱く。詫びたい気持ちを匠に伝えたところ、修祓隊の訓練見学という名目でジアを華に引き合わせる匠と岳。
訓練では、宮守の血を継いでいると岳が確信するほどの霊能力を披露する華。霊能力にも造詣の深い匠も華を褒め讃える。プライドを傷つけられたジアは、自分の方が強いと華との手合わせを要求する。即席の練習試合が行われ、時空を操作する華の能力に翻弄されたジアはPKを引き出せず負けてしまう。癇癪をおこして帰るジアだったが、修祓隊が怪獣を縛ってくれるからこそ、PKや爆撃が効くと岳に諭され、華に気持ちを伝える手紙を書くジア。
怪獣襲来の無い一時の平和が続く。六本木の焼け野原で怪獣から剥がれた体組織の回収作業を行う修祓隊。横田基地での訓練から宿舎のニュー山王ホテルへの帰路、作業に当たる華を見かけるジア。華もジアを見つけて声をかける。手合わせで華を認めたことを直接伝えるジア。作業内容に興味を持ったジアが大きな瓦礫を自在に整理し作業効率を上げる。アメリカの魔女として恐れられていたジアを見直す修祓隊の人々。華は近くの乃木神社へジアを誘いお守りを買い与える。恥ずかしげに笑顔を見せるジア。
米軍からグアム島沖合に怪獣13号発生の報せが届く。上陸に備えて領海内で威力偵察を行う空自部隊だったが、攻撃をしても驚異的な再生能力でダメージを受けていない。13号は東京湾に入った途端に海底に姿を消す。そこは綾子が時間を凍結して抑えている、怪獣1号の沈む海底谷(かいていこく)のあるポイントだった。
時空操作能力を持つ13号との融合で動き出す怪獣1号。パワーアップした再生怪獣との東京湾上での戦闘に苦戦する修祓隊。時を同じくして密かに上陸を果たした13号の分身体が湾岸の作戦本部に控える華たちを襲う。岳の秘技とジアの同時攻撃で撃退するものの、分身体は瞬間移動で掻き消える。そして、岳の自宅から奈々の姿が消えたと連絡が入る。大人数で捜索するが見つからず、残された痕跡から13号に捕らわれたものと推測された。
相応のダメージを受けた再生怪獣1号は東京湾上で守りを固めて動きを止め、戦況は膠着状態に陥った。岳に連れられて修祓隊本部に向かう華。華が本当に宮守家の末裔であれば、1号の体内の宮守綾子と交信できる可能性がある。綾子は怪獣を抑える力は失ったものの生存が確認された。そして、華には宮守家直系の神薙(かんなぎ)の血が流れていることが改めて告げられる。
力を失った綾子の後継として、1号の体内に華を送り込む作戦が立てられる。決行前夜、華の自室を訪ねるジア。全力で怪獣まで華を送り込むと誓うジアは、その一方で華に死ぬなと懇願する。奈々を見つけて文も助けて還ってくると笑う華。
上陸した怪獣1号との総力戦。修祓隊総出の足止めが遂行され、取り込んだ生物の形質によって個体進化する1号の特性を利用して(詳細未設定。古代生物の特徴を化石から抽出とかやりたい)、華の乗り込んだカプセルがジアのPKで体内に送り込まれる。
華は1号の体内で発見した綾子をカプセル内に救出する。華に触れた文は意識を取り戻し、一目見て華は成長した奈々だと言う。実際、華は身元不明で保護されたところを現実世界の宮守家に引き取られたのだった。華は綾子に作戦の内容を告げる。13号分体の襲撃時にジアが切り裂き匠が確保していた怪獣の組織が入った容器を取り出す。まだ生きているこの組織を媒介として、再生1号を13号もろともに元いた異次元に還すというのが真の作戦だった。
持たされていた通信機でジアと連絡し作戦を進める華と綾子。二人の霊能力をもってしても、巨大怪獣を異界送りにするのはたやすいことではない。そのため、ジアが空間を圧縮して溜めたエネルギーの解放と同時に、それを利用して大修祓を行う算段だった。しかし、いち早く空間の歪みを察知した13号が自身を投げ打ってエネルギーを相殺した。
万策尽きたと思われたが、匠がプランBを提案する。米軍がとらえ、惑星軌道上に留め置かれていた小型隕石を利用するというものだった。失敗した際の被害が甚大なものとなるため伏せられていたが、実行が決断される。観測機器で誘導されたジアのPKが隕石をとらえ、怪獣に向けて落下を始める。落下地点となる怪獣本体の位置は、華が念を込めジアに渡したお守りが誘導する。隕石衝突の莫大なエネルギーを用いて、華と綾子は怪獣を異次元へ送り出した。
現代日本。不発弾爆発現場で意識を取り戻す華。全てが夢のように思われたが、握りしめた手にはジアとお揃いのお守りが残されていた。華の運ばれた病室に現実世界の養母が現れる。年老いた義母の名は奈々、若くしてなくなった夫の名は岳。怪獣を倒して、並行世界の仲間たちも無事でいることを確信する華。
同年、ジア・フラックス誕生
怪獣12号襲来も撃退成功