さてさて今シーズンの最大のネタとも言える第四夜。BSアニメ夜話「カードキャプターさくら」です。今夜も視聴しながらリアルタイム更新します。
司会:岡田斗司夫(作家),乾貴美子(タレント)
出演:池田憲章(評論家),佐藤心(ライター)加藤梅造(イベントプランナー),高見恭子(タレント),氷川竜介(アニメ評論家)
- 岡田「大きなお友達も楽しみにしているとおもいますが……」
- 佐藤「なかよしを買う恥ずかしさを乗り越えるのがカッコイイ」
- 加藤「アニメに目を向けたのはエヴァ。その後店のお客さんからさくらを勧められた」
- 岡田「中三の自分の娘を見ていると萌え心が失せてしまう」
- 最初の作品キーワードはコスチュームに注力したという切り口。ケロちゃんチェック!
- 岡田「クリィミーマミは結構衣装変えてたよね」
- 岡田「CLAMPは同人誌出身だから、衣装に言及するのはセルフパロディ的」
- 岡田「CLAMPはパーフェクトな二番煎じを作る天才。オリジナリティは無い」
- 佐藤「アジア的な視点を入れてるのもマーケティングかも?」
- 池田「日本のアニメ業界は少女漫画を苦手としてきた。男性キャラなんて10頭身ですよ」
- 二つ目のキーワードはキャラクターか……。今夜は作画の話にはなりそうもないな。
- 岡田「アメリカ放送版ではストーカーっぽいので知世はカットされたとか」
- 池田「設定でパンチラはやらないと監督が決めた。それが効果的だった」
- 佐藤「コスチュームによって少年と少女の間を振れる可愛さの幅広さがいろんな人のツボを押す」
- 佐藤「岡田さんに反論しますが、キャラクターの見せ方についてはCLAMPは新しい方法を持ち込んだ」
- 池田「それはアイドルオタクの視点を意識してるかも」
- 岡田「さくらの色指定は絵の具の塗りでは頂点に近い」
- 高見「羽根がふわっと包む表現が素敵」
- 岡田「箱庭感が強くて、こどもにはいいけど大人が見るにはつらくないですか?」
- 岡田「大きなお友達が作品を好きになる心情を教えて欲しい」
- 佐藤「現実の少女の商品化が進む中で、むしろ作品の中にこそ少女性を感じるというか」
- 岡田「それは現実に絶望してるから?」
- 佐藤「さくらが10歳であるからピュアなものを信じれるかな」
- 岡田「俺はこどもには汚いものも見せておきたい(さくらみたいなキレイなだけのものじゃなくて)」
- 加藤「複雑な恋愛関係、家庭環境をよくNHKでさらっとやったなとは思った」
- ナレーション:日常描写がファンタスティックな世界を支えている。そうか?
- 佐藤「家事の分担表とかいいじゃないですか」
- そこに“理想化された日常”を感じて引いてしまう人も多いかと思う。
- 乾「私は純粋に可愛さを楽しみたいなと思いました」
- ああ、さすが司会者。それだ!
うーん。昨日までに比べて明らかに踏み込みが足りない。最期に岡田斗司夫が佐藤心にふった、“大きなお友達”が「さくら」のどこを見ているのかというあたりは緊迫感があってよかったけれど。CLAMPの作品作りの方法論をもっとリアルに語れる人が居なかったのが致命的。僕はそういう話の流れを期待していた。同人誌出身の漫画家でしゃべりもイケる人がゲストに居て欲しかった。
(追記)
痛い文章になるのであまり書きたくは無いのだが、「萌え」としての作品の消費を語るには取り上げた作品も語る面子も収録時間も足らなかった。最後のアレは岡田斗司夫による意図的なオタク第三世代への挑発だったのだろうか。「萌え」=「ハァハァ」だろうよ、と。できる事なら佐藤心は、CLAMPの計算高い萌え戦略の方に話を逃がしていくべきだったのだろうな。少女向けの作品を萌えとして読み込んでいるのではなくて、「さくら」は最初から萌えを折り込んでいるよ、と。あるいは萌え心を全国放送でカミングアウトする返す刀で「岡田さんはクラリス萌えなんじゃないんですか?!」くらい言っちゃうとか。