「別冊モーニング 二号」講談社

家から歩いて三〇秒のコンビニに行ったら、ちゃんと発売日に置いてあった。北海道でも最近は雑誌が発売日に並ぶらしい。首都圏から二日遅れがデフォルトだと思ってたが。それはともかく増刊モーニング、三月末に創刊されて無事に二号が出たのは良かった。ほぼ読みきり作品ばかりだからこの刊行ペースでも良いのだろうが、唯一の連載作品「暁星記」(菅原雅雪)目当てで購入している僕にとっては不便極まりない。前号に掲載された二話分から単行本未収録の第IV部「死闘」編に入っているわけだが、今号で掲載されたのは第三話の一話分のみ。次は九月発売の別冊モーニング第三号に掲載とのことだから、この調子だと単行本にまとまるのはいつのことやら。前みたいに週刊モーニングで短期集中連載のほうが良かったな〜。モーニングで今月初めまで連載していた「蕗のお便り」も終わってしまったし、なにか別の連載の準備でもしているのだろうか。とりあえず蕗の二巻が七月二十三日に出るらしいので(ISBN:4063375498)、それで凌ぎます。
他の掲載作品で目を惹くのは諸星大二郎の「鮫人」。魚をモチーフにした連作短編の二話目。前作が軽いタッチの人魚姫の話だったのとコントラストをなして、今回は重たい雰囲気のインスマウス物。「諸怪志異」の一編と言った趣も感じたのは、主人公の男が宋の将軍だったからかな。きくち正太の「よひわひな」は現代の浮世絵師が主人公。どんな奇抜な設定もこの作者の手にかかると同じ世界に感じるから不思議。古き良き日本の文化風俗を今一番ノッて描いてる作風は小気味好い。主人公の台詞、初夏の銭湯がえりにどぜうの丸鍋で冷や酒をきゅーって、そりゃ極楽。