「緑の王」たかしげ宙×曽我篤士 講談社

タイトル、「いばらの王岩原裕二)」とカブリすぎです。人類文明を植物が浸食する近未来という設定はありがちだけど心惹かれる。SF設定重視のパニック物かと思いきや、主人公が超人的能力を身につけるあたりから変身ヒーロー物だった事が判明。「ブルーシード高田裕三)」と「仮面ライダー」を足して「エヴァンゲリオン」をふりかけたとゆー感じの読後感。主人公の行動の動機付けに無理があって感情移入を損なっているけど、超人的な力を持った少年少女を核に、互いに謀略を仕掛け合う「大人」の組織が絡むという構図が一巻の最後で動き出してこれからの展開に期待させる。マガジンZという連載媒体の読者層も考えると、伝奇SFの今時の入り口としてはレベルが高いのではないだろうか。(22:40)