「アイ・アム・レジェンド」2007年/米/100分

地下鉄に乗っているときに次の駅についたら、自分の乗っている車両を除いて世界が滅亡していると妄想したりしませんか? ぼくはしょっちゅう考えています(ボンクラの証拠)。
そんなわけでニューヨークにたった一人で取り残された男を描く映画、「アイ・アム・レジェンド」をレイトショーで観てきました。以下ネタバレ有り。


−−−−−−−−−− ここからネタバレ −−−−−−−−−−−


古典SF(と言っていいよね)「地球最後の男」の何度目かの映画化だと知っていたから、どんなアレンジになっているのか期待して観に行った。前半の荒廃したニューヨークの描写がとてもいい。無人の世界でのサバイバルってのは心躍る物がある。その心性の根底は、多分地下鉄での妄想と同じ。小学生の時に読んでショックを受けた「漂流教室」の世界。
地球最後の男と言いつつ、ウィルスに感染した人々が吸血鬼化して、紫外線に弱いパワフルなゾンビになって生存者に襲いかかる。ゾンビと戦いつつ、ウィル・スミス演じる主人公ネビルの行動理由が徐々に明かされていくあたり飽きさせない。ただ、この映画のタイトルと世界に生き残った最後の男という宣伝戦略から、センチメンタルなストーリーを期待していた向きには、途中からアクションホラーになってしまった展開が不満の種になるかもしれない。 あ、あとネビル唯一の相棒、忠犬サムがいい。サムかわいいよサム。
ネビルの最後の決断はちょっと理不尽。綺麗に終わらせようとする演出が見え隠れしないでもない。1時間40分のこの映画、あと20分くらい付け足してネビルと生存者との関係性を掘り下げて欲しかった。
とはいえ、荒廃した世界とゾンビと爆発が好きなボンクラなら楽しめること請け合い。自己評価では80点!