遊び疲れた

十一時過ぎに自転車で自宅を出、野幌駅から函館本線。十二時前に札幌駅についた。まずは腹ごしらえと札幌駅北口を西に少し折れた路地裏にある「三代目月見亭 札幌北口店」へ。ビルの谷間の空き地にプレハブで建てたというような簡素な外見なのだが、店舗内は綺麗でカウンターだけの席数も余裕がある。学生時代、北三十条のアパート近くにあった月見亭本店にはよく通っていた。当時と同じく味噌ラーメンをオーダー。昔の記憶よりもスープが穏やかになっているような気がするけれど、標準以上の味はキープしている。半分にした普通のゆで卵とほろほろの肩ロースチャーシューが一枚。それにシナチクが少し。ここはトッピングがさびしくて物足りない気がしないでもない。
それでも十分満足してすぐ近くの「パソコンショップMK 札幌駅前店」へ。予約してあった「リアライズ」を受け取ってくる。店員の「……ポスターつけますか?」の問いかけにしばし逡巡するも、コンパクトに巻いてくれてるようなので貰うことにした。鞄からポスターの先が覗いてるのって、いかにもいかにもなヒトのようでヤなんだよな(w。低気圧は去ったか空は晴れ渡り、風と雨で濾過された空気は透き通っている。この空気とミネラルウォーター並みの水道水は札幌市民の誇り。これで百五十万人が暮らす都市なんだから。散歩がてら旧北海道庁へ。通称「赤レンガ」。暇だしとはじめて中に入ってみたら、内部は観光客用に開放されていてちょっとした博物館になっている。化石の展示が充実してて、この手のものが好きな僕には楽しい。北海道で昔取れたというホタテの化石、厚さが十センチくらいある。貝の中に野球ボールくらいの貝柱が入ってたんじゃないだろか。旨そう。
道庁庭園の池で鴨と鯉をひやかしたその足で「なにわ書房 グランドホテル前店」に。いろいろ購入。「月刊アフタヌーン六月号」、「ザ・スニーカー四月号」(これは昨日読んだ新現実大塚英志の新連載があるとの広告を見たため)、「おくさまは女子高生 四巻」(集英社 こばやしひよこ ISBN:4087820742)、「銃姫 一巻」(MF文庫 高殿円 ISBN:4840110700)。荷物がずっしり重くなる。大丸プレイガイドでKILL BILL2の前売り券を購入し、待ち合わせ場所の須貝ビルに向かうとビル前で地下鉄出口から上がってきたSとばったり遭遇。もういちど大丸まで戻ってSの分のROTKの前売り券を買ってくる。一緒に映画を観る予定だったHは結局休日勤務が切り上げられず晩の飲み会から参加ということに。
映画鑑賞後、Hとも落ち合いまずは晩飯。ラーメンでもどうかということでススキノまで歩く。札幌育ちのはずのSがラーメン横丁を知らないなどと寝ぼけたことを言ってるので(w、三人で偵察に行く。そうか地下の店(新ラーメン横丁)と地上の元祖横丁というかたちになってたっけ。適当に店を選んで「魯庵」というところで食べる。まあまあ旨いが麺が旭川ラーメンで使うような細めのものだったので違和感あり。醤油スープはちと甘め。海産系のダシが出てるのでこれはむしろ正統派の旭川ラーメンでしょう。HとSの食べた味噌も甘めだったということ。ラーメン横丁の常として化学調味料タップリのラーメンでしたが、ここはまずまず満足できる味なのではないかと。
腹も満たしたし飲んでくべ、と須貝ビルと同じブロックの「米風亭」へ。店の構えは小奇麗なビアホールといった感じ。店内はシックなアメリカンバーといった風で、ゆったりとしたスペースのなかにも落ち着ける雰囲気。外国人の客の姿も多い。ギネスとハートランドの樽生を飲んだ。ここのビールはなかなかイケている。ギネス一パイントが一〇五〇円というのは高めの設定だが、この品質と雰囲気のためなら納得できる。ツマミはたいしたものは頼まなかったけど(フライドポテトとチリドックとオイルサーディン)、結構しっかりしていたのではなかろうか。「油そば」がメニューにあるのにびっくり。あんな食い物東京の中央線沿線くらいにしかないものと思っていたが……。最初に勤めた会社にほど近い、東銀座の「勇」というラーメン屋にも油そばがあってここは好きだった。酢とラー油で食べる汁気の無い熱い麺が油そばのスタンダードなのだが、勇の油そばはむしろゴマだれの冷やし中華に近い。でもこってりさっぱりしててこれが旨かったな〜。米風亭の「油そば」も今度挑戦してみないと。お店の雰囲気もとてもよかったので次は一人で行ってみよう。店内ではビールも進み、バカ話に花が咲く。笑いすぎでSが仰向けに椅子ごと倒れたのにはまた爆笑。面白すぎるよS。