「キル・ビル VOL.2」2004年/アメリカ/136分

「我ら親子は冥府魔道に生きるものにて人間にはあらず」

町山智浩氏(id:TomoMachi)の、キル・ビルは「子連れ狼」を頭に思い描いて観よ、という教えを心に鑑賞。ああ、おもしろかった。一応前作で謎になってたビルによる結婚式襲撃の真相も明かされる。子連れ狼的にはザ・ブライドが拝一刀で、ビルは柳生烈堂か。子連れ狼は時代劇の再放送をぼーっと見たくらいだからイマイチ思い入れはないけれど、まさしくアレは非情な刺客が柳生一族に復讐を果たしていく話だものね。
以下ネタバレ含みだけど特に分けないで書く。未見の人が読んでしまっても、あまり面白さに影響なさそうだし。というか脊髄反射的な感想しか書けない(笑)。まず、ブライドが生きながらカンオケごと埋められちゃう危機をワンインチパンチで脱出の展開に腰砕け。その伏線の常に逆ギレハイテンションのカンフーの師匠も凄い。VOL.2では日本が舞台になってなかったので、衝撃的な違和感(笑)という点では薄いけど、QTの悪乗り度は今作のが上かもなー。カンフーの師匠がザ・ブライドに伝えた最終奥義で「ビル、おまえはもう死んでいる」。ビルの死に際、ちょっと欽ちゃんぽい倒れ方はいかがなものか。ここは正しく秘孔の位置をずらしておいてもらわないと、「んー、きかんなあ!」。エンリオ・モリコーネサウンドが耳について気分はマカロニウェスタン。音楽のセンスは一作目のほうが好み。ラスト近く、ビルとザ・ブライドの子、BBは可愛いなあ。そのシーンのフェミニンないでたちのユマ・サーマンも美しいというよりカワイイ。ともあれ、なんかしらんがハッピーな気分になれる映画。一作目から続けて見たいと思った。DVDが両方出たら鑑賞会やらなきゃ。