夕凪の街

レイトショーで映画「夕凪の街 桜の国」を観てきた。原作漫画のファンなのでちょっとドキドキしながら。原作では戦後復興期の広島と1980年代の東京、そして現代の東京と広島が舞台となっており、それが100ページ強の枚数で描かれている。正直言って一遍通して読んだだけでは、この一家の物語を綴る多重構造を把握することは難しい。ページに指をはさんで何度も行きつ戻りつしながらじっくり読んだ記憶がある。
で、118分のこの映画。多分原作を読んでいない人でもきちんと理解できる。わかりやすく、あえて悪く言えばベタな映画になっていた。原作の時間軸を織り交ぜたややトリッキーとも言える漫画表現からすれば、この映画は突き抜けた部分は削られている。しかし、原作では数コマでさらっと流している部分を丹念に映像化している姿勢は見ていて安心感がある。
なにより、二つの時代で描かれるそれぞれのヒロイン、麻生久美子田中麗奈のファンとしては、それだけで見る価値有り(結局これが言いたかったw)。
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