「ライドバック」講談社 カサハラテツロー ISBN:4091884717

昨日購入した漫画単行本の二冊目。学生運動が再度活発化している近未来の日本。有名ダンサーの愛娘として非凡な舞踏センスを持つ主人公が入学した大学で出会ったのは、二輪車型ロボットだった。昔の大野安之藤原カムイの雰囲気を足して二で割ったという印象。無骨だけどひょっとしたら合理的かもと思わせる二輪ロボット「ライドバック」のデザインは文句なくカッコ良い。アクションフィギュアが出たら間違いなく買ってしまいそう。というか変な車輪付きノリモノマニアとしては、是非各メーカーに実現化を熱望したい。この漫画に感銘を受けた理系高校生が工学部受けてメーカー入ってプロジェクト立ち上げて……十五年も待てば何とかなるか(笑)。おお、舞台設定の二〇二〇年とも符合するではないか。そのころ僕は四十台半ばか……いやバイク乗りとしてはまだまだ現役だな。今から体鍛えておこう(オイ)。カバーを外すと表紙背表紙に番外漫画「ひしだ君劇場」もあるので要チェック。
この本のオビには掲載誌の「IKKI理系COMIXフェア」*1の告知がある。対象となっている本のうち五月発売のもう一冊「ナツノクモ」(篠房六郎)は既に買っているから、来月もう一冊買えばフェアに応募できるな(抽選でサイン入り額装イラストがプレゼントされるそうだ)。「魔女」(五十嵐大介)も含めて、最近IKKI連載作品の単行本を買うことが多い。「G戦場ヘブンズドア」もそうだな。IKKIは雑誌を買う気はしないけれど、単行本になったら読みたい作品が載っている。反対にコミックビームヤングキングアワーズは雑誌は欠かさず買うけれど、単行本を所有したいという気が起こらない。「銭」(鈴木みそ)で描かれていたように、漫画雑誌単体での採算分岐点に到達するにはかなりの部数を出さねばならならず、こうしたマニア向け青年誌では雑誌だけでは経理は赤くなりがちだ。一方単行本は販価に対する原価の比率が低く、数万部以上売り上げるヒット作が出れば後は札束を刷っているようなものだという。そーゆー意味ではIKKI編集部の商売は上手いのかな〜などと思ってしまう。雑誌や編集部に対する愛着では、ビームやアワーズのほうが遥かに上なのだが。情報財の収益はやっぱ理不尽かも……。