幻冬舎への電話

出版社である幻冬舎のPR誌に「ポンツーン」というのがある。文芸誌などでよくある、A5版で柔らかい表紙の軽い本。「本の雑誌」みたいな装丁といえばわかる人はわかるだろうか。先日札幌に出た時に、西武に入っている紀伊国屋書店で4月号を手に入れた。定価は税込みで200円となっているが、レジでは一緒に買った「短歌ヴァーサス 2号」の値段しか請求されなかった。出版社のPR誌という事で書店には無料で配布されているのだろう。じつはこの雑誌を一ヶ月ほど探していた。3月号で乙一がミステリーの書き方を書いていたと聞いたからだ。探しているうちに次の号が出てしまったという事になる。今月号では大沢在昌桐野夏生横山秀夫という豪華な執筆陣が自作と絡めて創作のいきさつを語っている。「新宿鮫」の誕生秘話などなかなか興味深いが、創作を志す者の助けになるかと言えば焦点はズレている。乙一はその点、創作はロジックで組み立てる事ができると以前から発言しており、3月号では短い文章ながらもそのエッセンスを開陳していたようなのだ。残念と思いながら連載小説など読んでいると、巻末に郵便振り込み用紙が挟まれているのに気がついた。これで定期購読が申し込めるらしい。そこにある営業部の電話番号に駄目元でバックナンバーは取り寄せられないか問い合わせてみた。するとその払い込み用紙の通信欄に何月号が欲しいか記入し、1冊につき200円分振り込めば良いということだった。バックナンバーも最近のものは品切れになっていないと言う。そんなわけでさっそく近所の郵便局に出向き振り込んできた。届くのが楽しみ。来月号のミステリーの書き方も宮部みゆきによる「プロットの作り方」ということでこれも早く読んでみたい。(17:50)