八月に文庫化された其ノ壱に続き、其ノ弐も角川ソフィア文庫に入った。この巻でとりあげたのは安倍晴明、長南年恵、コナン・ドイル、宮武骸骨の四人。有名人や近世の人が中心なのでとっつきやすい。漫画の中に登場キャラクターとして“水木サン”こと水木しげる本人が登場してるのも嬉しい。カバーイラストで妖精に囲まれているコナン・ドイルの鼻息が荒いのもいいなあ。長南年恵の項の最後のページに水木しげるの“見えないもの”に対する考えが簡潔にまとめられている。
宇宙というよりこの地球には、“見えない存在”というものがいてわれわれに働きかけたりするが、従来の大宗教に染まらない目でこの“見えない存在”を見ると、また新鮮に見えてくる。いずれにしても、そういう神秘的なことというのは、昔の官憲のように弾圧しないで、やはり観察すべきではないかと思う。