成功したコミック版

最近マンガばかり読んでいる。今日は足掛け五年の連載が最近完結した『バトル・ロワイアル』のコミック版、全十五巻。小説のアクション部分が絵になっていることの興奮度もさることながら、高見広春の原作よりもキャラクターの内面に迫っており、エンターティメントとしても研ぎ澄まされていると感じた。コミック版担当の田口雅之の作家性もあるのだろうが、主人公のヒューマニティーに裏打ちされた信念が揺らぐことが無いので安心して最後まで読んでいることができる。悪趣味度から言えば、映画版(深作欣二監督)>原作小説>コミック版、といった感じ。
バトル・ロワイアル』という作品自体が消費しつくされた感があるけれど、原作や映画版を楽しめた人なら、迷うことなくお勧め。