クマー

今日も西日本で熊が人家に出没して暴れまわってるニュース。ドングリなどの餌の不作によるものと報じられている。調べてみると北海道では羆(ヒグマ)が人家まで降りてきて人を襲った事件はこの三〇年ほど起きていないそうだ。 年一度ほど起きている事件は、山中に分けいったハンターや登山家が襲われたというもの。自然の奥深さの違いが大きいが、西日本では山林と人間の住まいが密接に繋がっているということもあるのだろう。人間の手が入りすぎ、植林された森では熊は住めない。
映画にもなった吉村昭の小説「羆嵐」の舞台となった地で僕は小学生時代を過ごした。学校の裏山で羆のマーキングした跡の生々しい折れた木を見たり、同級生の祖父が羆嵐の登場人物のモデルになったマタギ(猟師)だったなんてこともあった。 それでも日常生活で羆の存在を感じることなどなかった。羆の方で騒々しい人家を避けているということもあるのだろう。それでも登山などの際にはやはり羆への注意がうながされた。 月ノ輪熊とは異なり、羆は食べるために人を襲う。どちらにせよ死んだふりは最悪の対応で、鉈や銃など武器を持っていればよし、素手でも石を投げつけるなど反撃することが唯一の生還への道だそうだ。熊に抱きつかれても、もがいて生還した人もいる。
動物のエキスパート、ムツゴロウさんも羆はなんとかなると語っている。ただし例外があるという。ライオンはパーフェクトな生き物である。ムツゴロウをして指を食われるという失態を演じせしめた唯一の生物、ライオン。人間とは戦闘力において、超えられない壁があるらしい。ライオンのいない国、日本に感謝(‐人‐)。
(ムツゴロウ先生漢気伝説)http://homepage1.nifty.com/SiteK4/m1.htm
(北海道野生生物研究所)http://www.yasei.com/