「地球美紗樹 1巻」 岩原裕二 角川書店 ISBN:4047134309

hissa2004-03-06

大井町ブックオフで見つけて購入。表紙はアニメ調の絵なんだけど、中身は線が多くてコントラストの強いいつもの岩原裕二のトーン。「いばらの王」よりも全体にキャラクターが可愛らしくてとっつきやすい。北海道の片田舎で女子中学生と不思議な首長竜(幼い少年に変身可能)とのほんわかした交流と、財閥令嬢の身代金誘拐事件がカット・アップされて徐々にストーリーがからみ合ってくる。全3巻の1巻目なのでストーリーに謎が多く、次巻に期待させられる(すでに連載は終了)。岩原氏は北海道の出身らしく、北海道ネタがちりばめられているのも道産子の僕としては楽しい。タイトルの「地球美紗樹」からして、室蘭市に実在する地球岬から音を取っているのだろう。舞台となる架空の町「穂幌町」は、首長竜の化石が発掘されたことから化石の町として描かれているのだが、これはホベツアラキリュウの化石でそのスジには有名な穂別町を思い起こさせる。ホベツアラキリュウの愛称はホッピーというのだけど、劇中の穂幌町の湖にいるとされている伝説の首長竜の愛称はホホポ。微妙だけどホホポのほうがカワイイよね。「穂幌町」の隣の大都市「三崎市」というのも、同様に現実に化石の町として有名な三笠市をイメージしてるのかな(穂別町からは少し離れてしまうけれど)。近郊の桂沢湖には化石発掘ポイントもあって、湖畔に恐竜のオブジェも立っているしね。(26:50)