感銘を受けた。傑作と言っていいんじゃないか。
ロードショー公開が終わる中、唯一上映期間を延長していたユナイテッド・シネマ札幌まで足を運んだ。作品の情報は極力排除して見に行ったので、頭にあったのはクリント・イーストウッドが監督兼主演だということくらい。それが良かったのか、冒頭からグイグイ話に引き込まれた。
クリント・イーストウッド演じるウォルトは、朝鮮戦争帰りの頑固者で昔かたぎの「古き良きアメリカ」を体現する人物(頑固と言っても日本の頑固じいさんとは違ってユーモアも洒落っ気もある)。そんな彼が現代アメリカでの生活で直面する様々な出来事は、現在のアメリカが抱える諸問題を照らしているようにも思える。
ラストシーンのまさに体を張ったウォルトの死は、今のアメリカには尊厳ある「死」が求められているというメッセージだと取った。この、サムライ的な死して諭すという生き様にはグッと来た。場内ではすすり泣きも聞こえたので泣くところだったのだろう。
あとは箇条書きで。