今日の読書本

人類は衰退しました (ガガガ文庫)

人類は衰退しました (ガガガ文庫)

今日は一日地下鉄とJRで移動して、病院と調剤薬局のロビーで待たされたから随分読書がはかどった。そんなわけで小学館が本腰でライトノベルに参入したガガガ文庫ラインナップ第一弾の本書を読了。タイトル通り、人類がゆるやかに衰退して数世紀。高い知能とテクノロジーを持った“妖精さん”に、地球の支配者の座は譲り渡されています。人と妖精さんの間を取り持つ“調停官”となった少女が主人公となり、物語は彼女の一人称で語られます。
この小説の最大の魅力はこの語り口。基本的には前向きで真面目だけど、極度の人見知りで自己弁護にも余念のないキャラクターの性格に無理なく同調できて、なんだかほんわかとした心地になります。ひらがなしかしゃべれないくせに、端々に高い知能をみせる妖精さんとの漫才みたいな掛け合いも楽しいのです。正直なところ、物書きのはしくれとしてこの文体は真似したくなります。
すでに続刊も出ていて購入済み。こちらもゆったりと読もうと思います。