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さまよえる天使 アミターバ―無量光明 絶望期の終り―あびゅうきょ作品集3 (バーズコミックススペシャル)
『さまよえる天使』 光文社 柾悟郎 ISBN:4334924719
『アミターバ―無量光明』 新潮社 玄侑宗久 ISBN:4104456047
『絶望期の終り』 幻冬舎 あびゅうきょ ISBN:4344806492


『さまよえる天使』と『アミターバ』は木曜日に実家に帰る前、札幌駅西口の紀伊国屋書店で購入。昨日一日で読みきった。本を読める程度には精神力も回復してきているらしい。『さまよえる天使』は吸血鬼テーマSFの変奏曲。柾悟郎にしては軽い口当たり。連作短編なので飽きなかったということもある。この中では食物アレルギーの女性が中国を食い歩く(笑)「ブルームーンライジング」が良かった。『アミターバ』は芥川賞作家の手による臨死体験小説。関西弁による会話が独特のリズムを作り出しているが、そのせいかちょっと感情移入が妨げられた部分もある。同じ著者による新書『死んだらどうなるの?』をすでに読んでいたので、内容で特にひっかかる部分は無かった。80歳の老婆の生理感覚を淡々と綴って、それなりに読ませるのは作者の力量だろう。でもやはりドラマ性には欠ける部分があったと思う。『絶望期〜』は“影男シリーズ”の二冊目。2005年万博「死・絶望博」には笑った。