コミックビーム五月号回収騒ぎ

もう寝なきゃと思いつつ、だらだらネットを見ている。id:gotanda6さんの今日のエントリー、http://d.hatena.ne.jp/gotanda6/20040427#1083061967で、「月刊コミックビーム五月号が不適切な表現のために回収」とのニュースを知り、マガジンラックから当該誌を引っ張り出して見てみる。あぁ、「やさしいからだ」(安永知澄)か。346ページ一コマ目に右足指の多趾症(趾(し)は足の指という意味)の絵がある。小学校時代を回想する主人公。プール授業を休む多趾症の友達との交流を、淡々と抑えた筆致で描いている。
このマンガを読んで、僕も小学生時代の上級生のことをおもいだしていた。彼は手の指が四本だった。近所の高校の文化祭に来ていた僕は、マイコンの展示を行っている教室で彼と鉢合わせた。当時そうした機械に憧れていた僕はわけもわからずキーボードをいじっていたのだと思う。後からやって来た彼が「どけよ」と乱暴に割り込みタイプを始めた。上級生のやることとはいえ僕は不満に思い何か言いかけた。が、四本指で素早いタイピングを披露する彼の指先を見て、その見事さに言葉を失った。その指はまるで、打鍵するための特別なものにおもえた。今でもタッチタイピングを見るとその上級生のことをおもいだす。マンガのほうもそんな雰囲気の話だ(いや、もっと配慮した描き方がなされている)。これが回収騒ぎになるのか。
参考リンク:『ブラック・ジャック・指』について http://www.asahi-net.or.jp/~hi5k-stu/tezuka/bj_yubi.htm