17歳のカルテ(GIRL,INTERRUPTED)」 1999年 米 ソニー・ピクチャーズ
NHK BSで放送されてるのをつけていたら、ついつい引き込まれて最後まで見てしまった。60年代アメリカの精神病院を舞台に、少女たちの葛藤と心の触れ合いを淡々と描いている。主演のウィノナ・ライダー当時27、8歳。すごいなー17歳のスザンナ役を完璧に演じきってるよ。最後に退院するシーンでちょっと年齢を感じるけどね。それとアンジェリーナ・ジョリーの演じるリサが圧倒的な存在感。社会にも人間関係にも冷めてしまった心を持て余し、自覚的にエキセントリックに振舞っているリサ。でも友人の自殺を機に回復に向かうスザンナとは対照的に、リサは鋭い心の切っ先を自分に向けすぎて自滅してしまう。精神病院といっても女の子たちのちょっと特殊な寄宿舎生活みたいな描き方なので、そうしたガールズムービーのノリが苦手な人はつらいかも。そのぶん青春映画として観るには満足度が高いです。精神病理や心の闇を深くえぐる、みたいな内容を求めてはいけません。(24:00)