「呪禁局特別捜査官 ルーキー」 牧野修 祥伝社 ISBN:4396207662
人々の恨みつらみを動力とする霊的発電所が舞台。前作の「呪禁捜査官 訓練生ギア」から数年後、駆け出しの呪禁官となった歯車創作を中心に物語は進んでいく。キャラクターは引き継いでいるから、一作目を手にとってからこちらを読んだほうが断然楽しめる。特に竜頭教官があんなことになってこんなことになるなんて。ちりばめられているガジェットだけを見ていると「鋼の錬金術師」と非常によく似ているのだが、あんなにウェットじゃない。屍体も死霊も妖物もカラッとしている。読後感の妙なさわやかさはそこに起因していると思うけど、熱狂的なファンをつかむには弱いかも。でも税別838円以上は十分楽しめる。(22:00)